水酛は室町時代の僧侶が創醸した、生米を水に漬け乳酸菌を生み出す製法を基に醸したお酒。まるでヨーグルトやチーズを思わせる、まさに発酵を感じるニュアンスがあります。
腐敗、発酵、醸造に対して先入観という垣根のない時代の酒造りだからこそ出せる味わいです。
水酛の初期工程でつくる「そやし水」は、9月下旬の気候により繁殖する乳酸菌や微生物が左右されます。そのため、毎年異なるニュアンスを含み香の奥に秘めております。
上立ち香はいつものヨーグルトやチーズを思わせる雰囲気なのに、奥に潜む怪しげなニュアンスこそが水酛の魅力です。
それは、同じように乳酸菌の発酵により酸を引出してくる山廃や生酛の場合は、寒仕込みと言われ低い温度で発酵させることで微生物にたいして温度による制御が働きますが、水酛はむしろ暖かい時期に醸すことができる製法の特徴を持っており、そのため水酛でしか出せない“発酵感”を引出せる唯一の仕込みであることから、お酒の味わいに対しての“あたりまえ”優先せず、より水酛らしさを引き出すことを心がけて醸造をしています。
腐敗、醸造、発酵の垣根のない価値観から生まれる、真面目で純粋な嘘のない製法“水酛”を通じて、魅惑の世界観をご堪能いただけましたら幸いです。
水酛仕込みの神髄 酒の個性を味わう
水酛本来の個性が強く出たお酒は通の方に好まれるイメージですが、初心者の方でも「水酛を飲んでから日本酒が好きになった」という声も頂く事もあります。
ヨーグルトやチーズなどの発酵の酸を感じさせる水酛は、”日本酒”というイメージの枠を越えた味です。料理とのペアリングもよく、意外な組み合わせを発見することも出来ます。
生酒
火入処理を行わず無濾過生原酒として瓶詰めしております。瓶詰めのタイミングによっては滓が入っている場合がございます。冷蔵庫による低温貯蔵を行なっておりますので味わいの熟成変化もゆっくりと進みます。火入よりも派手さがあり熟成感が少なくなるのが特徴です。
販売価格 720ml ¥1,650(税込)
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